アンティーク家具によく使われている樹種には、ウォルナット材、マホガニー材、オーク材、エルム材、パイン材、ビーチ材などがあります。
どの家具にどの材が使われているかは、そのアンティーク家具が作られた時代の様式やデザインによって変わってきます。仕上げの色合いも選んだ樹種で変わってきます。どの材質でもそれぞれに独特のパテーナ(風合い)をもちその材質の特性を生かしていきます。アンティーク家具では、材質や作りによって価格にも違いが出てきますが、今回は良く使われているオーク材、マホガニー材、ウォルナット材でお話しします。
←オールドパインのダイニングテーブル
まず作りですが、材の種類を問わずに繊細に作られたものや素朴なものなどいろいろあります。よく聞くカントリーデザインの家具には味がある素朴なものが多く、その素朴さが家具の価値、人気を高めています。高級材のマホガニーでも素朴な作りのものもあります。
また、英国ではオーク材への愛着は強く、今でもそうですが歴史上の長い間に使用されてきました。オーク材は無垢で使われることが多く、木目が他の材に比べて男っぽく、細かい繊細な家具には不向きなのですが重厚な仕上がりになります。家具の種類やサイズもたくさんあり価格も割りと手ごろですが、ポラードオークと呼ばれる特殊な生育方法で出来たオーク材を使った家具は大変高価になります。
オーク材のドローリーフテーブル→
マホガニー材はよく高級材と言われますが、これは現在、マホガニー材が伐採禁止になっているからではなく、18世紀当時のイギリスにおいても高級材として扱われていました。他の樹種に比べて原木としての価格が高いこともありますが、マホガニーの赤みを帯びた木肌に塗装をしていくとマガニー独特の色合いが出てきて、家具の繊細なデザインの加工に向いています。また、木の性質として割れたり反ったりすることが少ないことも高級材として重宝される理由でもあります。マホガニーの種類にもいろいろあるのですが、無垢材や突き板材としても使われ、装飾性のある繊細な家具が多いともいえます。
←マホガニー材のガラスキャビネット
最後にウォルナット材は、その木目の美しさから突き板で使われることが多く、木目も詰まっていて繊細な加工も可能です。固い材の下地の上に木目を模様のようにした突き板の家具もよく作られています。価格はオークとマホガニーの間ぐらいです。しかし、18世紀末ごろから使用された北米産のウォールナットは木目も素直で、マホガニーの代用材として使われることも多かったみたいです。
ウォルナット材のガラスキャビネット→
このようにアンティーク家具ではその時代や様式、デザインによって樹種を選んで作られてきました。僕も初めてアンティーク家具に出会ったころは、どれがいいのか?どの樹種を選べばいいのか全然わからずに見た目で気にいったものを選んでいました。でも、今でもとても気に入って家族で喜んで使っています。
なので、初めてアンティークを選ぶときには、材質や樹種にあまりこだわりがなければ第一印象で気にいったデザインのものをいつもお客様に選んで頂いています。僕もそうだったようにビビッ!っとくるアンティーク家具に出会って素敵なアンティークライフを楽しんでくださいね。
今日はハンドルの出荷の日、みんな暑い中がんばっていますー、ピース☆
宮脇さんの白い歯が素敵・・・
きれいに梱包して出荷していきますので、皆様楽しみにお待ちくださいね~